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2005年 08月 06日
あるヤップ人(74歳)にすごいものを見せられた。それは10年以上前に密林の中から偶然彼が見つけたもの。
泥にまみれた旧日本軍の砲弾。 泥を拭き取ると、はっきりと日本人の名前が刻まれていた。 『愛知 故 海軍一等機関兵曹 増田義明』 他にも4人の名前があった。公学校(日本人が南洋群島に作った学校)で日本語教育を受けた彼には、それが「墓標」だということがすぐに分かった。 以来、自宅で大切に保管しながら、ヤップにやって来る日本人にこの人たちを知らないかと尋ね続けた。12年前には日本の新聞にも紹介された。 しかし、5人の遺族はまだ見つかっていない。愛知が4人、奈良が1人。 彼は今、経営するレストランの店内にこれを置いて、誰もが見られるようにしている。今でも遺族を探している。 僕は思わず「ありがとうございます」と言っていた。そうとしか言えなかった。 僕にとって忘れてはいけない日である今日、この砲弾を見ることができて良かった。またひとつ、この日を忘れてはいけない理由が増えた。
by kenji-yap
| 2005-08-06 21:41
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