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2008年 06月 15日
火曜日、京都駅近くのホテルのロビーで、バリンナと再会。
「バリンナ~!」「けんじさ~ん!」駆け寄る二人・・・と映画のような感動的再会シーンを予想していたのだが、実際はちょっと違った。 ・・・なんだか遠くから丸い女の人が歩いてくるけど・・・バ、バリンナ? 「ヤップ人のキレイ・カワイイ・カッコイイのピークは高校生」と断言する人はけっこう多い。事実、18歳頃から太りはじめ、20歳を過ぎる頃には変わり果てた姿になる人を何人も見てきた。それまでの食生活や、その年代での環境の変化(島を出て、初めて外の世界を知る、など)も影響していると思うが、バリンナもそうなるとは・・・「うちの子に限って」は日本でもヤップでも通用しなかったらしい。 ちょっと小走りで駆け寄ったせいか、「けんじさぁ~ん、ふぅ~」と既に鼻息の荒い彼女。予想していた再会シーンとは違ったけれど、その目とはずんだ声は、高校生の時のまま、あのバリンナだった。 土曜日、友人(元協力隊員)にも手伝ってもらって、バリンナと一日京都観光。 起こった事件(?)の一部は以下の通り。 ・どこで買ったのか、「誠」とデカデカと書いてある黒Tシャツを着て登場。 ・お土産屋が並ぶ商店街を歩き始めて数分、「ケンジ、ペプシが飲みたいわ」 ・「スニーカー、歩きづらいから、ゾーリ(ヤップ語でビーチサンダルのこと)を買うわ」 ・そしてビーサン購入。その場ですぐに履く。値札は歯で引きちぎった。「あ~ラク」 ・電車の切符売り場で、戸惑う(写真)。 ・昼ご飯を食べながら「ケンジが教えてくれた歌、まだ覚えてるよ!」と言い、「川の流れのように」を熱唱。ファーストフード店に美空ひばりが響き渡った。 ・寺の庭園で、池の中の錦鯉を見て「ヤップにこの池があったら、みんなすぐに釣って刺身ね」 ・昼ご飯の直後、「アイスクリーム食べる!」 ・夜ご飯の直前、「アイスクリーム食べる!」 なるほど、さすがの食欲。でも「しっかり歩いて、やせなきゃ」とも言っていたので、一応気にはしているらしい。確かによく歩いた一日だった。 今回の旅で、バリンナが何を見て、考えて、得たのか、それはバリンナ自身にしか分からないけれど、彼女の人生の中で、重要な意味を持つ一週間になったことは間違いない。何より、彼女が生き生きとした顔で、この一週間に出会った人や、行ったところの話をしてくれるのを見て、僕は本当に幸せな気持ちになった。 さらに、上にも書いたように、歌やゲームなど、ヤップ高校で授業中にしたことをとても良く覚えていて、「あれはほんと楽しかった!」と何度も言ってくれた。こんなことを、昔の教え子が、しかも日本で言ってくれるなんて、協力隊員冥利、日本語教師冥利に尽きる。 あ~幸せ。 さらにさらに、広島のこと。原爆資料館で悲惨な歴史を知って「悲しい」と思っただけでなく、アメリカとミクロネシアのことや、隣国マーシャルでの核実験のことにまで思いを巡らせていることを話してくれた。 今朝の飛行機で彼女は帰国した。 3年前に始まった、ヤップでの試行錯誤の毎日。その中で蒔いた種が、いま少しだけ芽生えたことを実感している。 #
by kenji-yap
| 2008-06-15 21:21
2008年 06月 05日
1年ぶりの登場!
今や、すっかり「日本に暮らす日本人」に戻った僕だけど、この1年、ヤップと関係ない日は一日もなかった。 1年間に起こったヤップ関連のことを書き出してみようかとも思ったけれど、膨大な量なのでやめる。だからためるとダメなんだよな~。はい、すいません。 本当に、毎日、ヤップに関わる何かが起こっていたこの1年だった。5年先も10年先もこうだといいな。 で、今日突然再登場したのは、来週の予告のため。 来週、ヤップ高校の教え子が、日本にやってくるんです!!! 教え子の名はバリンナ。 ヤップ高校で日本語を勉強し、卒業後、ミクロネシア短大に進学。 そこでまた日本語の授業を選択し、首都で行われた「ミクロネシア日本語スピーチコンテスト」に出場、見事優勝したそうだ。日本に来るのはその「優勝賞品」だという。 さっそくバリンナにお祝いメール。 「おめでとう!すごいね!しかも滞在先、京都だって!? 僕は京都の隣の大阪っていうところに住んでるから、会えるよ!」 すぐに返事が来た。 「センセイ・ケンジ!(←ヤップ流の言いかた。) ついに日本に行けます! 今回の旅は私の人生を変える経験になりそうです。 京都に泊まるけれど、広島も行くんですよ!ケンジがビデオで見せてくれた、あの広島!」 覚えててくれたんだ・・・。僕の拙い、平和学習の時間を。 そんなわけで、僕の夢「教え子がいつか日本に来ること」が、来週、叶います。 またここに、その様子を書くつもりでいます。 以上、予告編でした~! #
by kenji-yap
| 2008-06-05 20:48
2007年 05月 04日
日本はいまゴールデンウイークの真っ只中。帰国以来続いた怒涛の日々から、ここへきてようやくちょっと解放された感じ。
前回は、帰国後すぐの逆カルチャーショックについて書いたが、今日はその後のことを書こうと思う。 ○ 色白になった。ヤップで自分史上最高の黒さを更新してたんだけど、帰国してからどんどん色落ちしてきて、学校でも「先生、日に日に白くなっていきますよね」と言われた。足の甲にくっきりついていたビーチサンダルの跡も、今はもうない。 ○ 自然を求めるようになった。2年前はどんなにゴミゴミした場所でも平気だったのに、いま大阪の喧騒の中にいると、無性に空や木や海が見たくなって、高層ビルの隙間に覗く狭い空を探してしまう。こないだ学校の遠足で万博記念公園というでーっかい公園に行ったら、ものすごくホッとしている自分がいた。 ○ 職場で数々の失敗をした…。同僚の先生からもらったデータをなくしたり、連絡事項をきれいに忘れたり、ヤップ人に対する感覚で生徒につい不用意な発言をしたり。先生たちの中には「2年ぶりに帰ってきても違和感ないねー。ブランク全然ないみたい。」と言ってくれる人もいるけれど、自分の中では違和感の嵐。“慣れているふり”をすることにまだ慣れていない。 ○ ちょっと文化人になった(笑)。美術館、展覧会、コンサート…帰国以来、時間を見つけてはそういった「ヤップで味わえなかったもの」に行きまくっている。面白いのは、これが自分の心の中で、上に書いた「自然を求める」ということと同時進行で進んでいるという点。ヤップで得たものを日本で求めながら、ヤップで得られなかったものを埋めようとしているんだろうか。 ○ 写真を撮るようになった。学校の前の桜並木、これまではいつでも撮れると思っていたけれど、2年ぶりに見て、こんなにきれいだったっけ?と思ったし、これを次に見られるのは来年の春なんだ、と思うと、撮らずにはいられなかった。ヤップで、一年中咲き乱れるハイビスカスでさえ写真に収めていたのに、一年に数日間しか見られない景色なんて!やっぱり日本の四季は美しい。 ○ 人に触るようになった。これはヤップに限った話ではないが、人と会った時に握手をしたり、肩を抱いたりして親しみを表現するのは、外国ではよくあることだし、日本でもそれは「知識」として知られてはいるけれど、実際に日本でそれをやるとやはりギョッとされる。一歩間違えればセクハラ・・・と分かっているんだけど止められない。特に嬉しい時とか。しかもこれ、人に指摘されて初めて気づいた。ちょっと重症。 ○ 驚いた時の「あいっ!」をはじめとする「ヤップ風リアクション」。最近は日本人らしく「おっ!」とか「あっ!」とか言えるようになり、満足していたのだが、こないだ英語圏の人と話してたら、物が落ちた瞬間「あいっ!」(笑)。そうか、ヤップでは常に出ていたけれど、日本では英語をしゃべると出るのか・・・気をつけよう。 ○ タクシー。同期隊員がミクロネシアからフィリピンに旅行に行った時、ミクロネシア式に助手席に座ってしまったという話を以前聞いて、さんざん大笑いしていたので、助手席にだけは座るまいと注意していたのだが、後部座席に乗り込んで、躊躇なくドアを自分で閉めようとしてしまい、運転手に「すみません、ドアは自動ですので…」と言われた。ちなみに降りる時にもその運転手は「ドアは自動で開きますので」と言ってくれた。ご丁寧にありがとう。 それにしても、帰国して友人や職場の人と話すたびに、「ブログやってて良かったなぁ」と思う。2年ぶりにいきなり会って「2年間どうだった?」と聞かれても、とても一言では表現できなくて「すごい良かったよ!」としか言えないんだけど、ブログをちょこちょことやっていたおかげで、「あの時のあの事件、びっくりしたよ~」「そうそう、あれって実はさぁ…」と、まるで定期的に電話で話していたかのような、具体的な話ができる。そして起こった出来事だけじゃなくて、その時の自分の気持ちとか、写真を通じて伝わるヤップの空気感とか、そういうのまで共有できたことは、本当に嬉しく、有難い。そして何より自分自身にとって、すごい勢いでヤップの日々が「過去のこと」になりつつある最近、自分があの島で毎日何をして、何を考えていたのかが記録に残っているということは、帰国したあと大きな財産になるのだと実感している。 そんなわけで、3ヵ月後、半年後などに、また「その後のその後」を書くことがあるかもしれませんが、その時はよろしくお願いします。 #
by kenji-yap
| 2007-05-04 14:14
2007年 03月 28日
19日の帰国以来、東京での帰国手続きや健康診断、大阪での家探し、島根の実家での役所関係の手続きに表敬訪問に荷作りにと、慌しい日々が続いている。その間にも、予想通り風邪を引き、久々の日本の洗礼を受けた。 楽しみにしていた「逆カルチャーショック」。実は予想していたよりも大したことなくて、新宿駅の人混みにも、山手線のラッシュにも、それなりに適応している自分がいた。なぁんだ、面白くないなぁ・・・と軽く自分にガッカリしつつ、それでもやっぱりいくつかはあった違和感や失敗を、以下に書き出してみる。 ○ 人の会話が全部分かる。 ○ 寒い。とにかく寒い。そりゃ風邪ひくわ。 ○ やたら肌が乾燥する。 ○ 2年前のICOCAを恐る恐る使ってみたら、使えた。 ○ 山手線のホームで2列に並んで待っていたら、「3列ですよ」と言われた。 ○ 山手線で反対回りに乗ってしまった。 ○ 固定電話でつい長電話をしてしまう。(ヤップでは固定電話は無料なので) ○ 歩いているとき、ついすれ違う車の運転席をチェックしてしまう。(ヤップではけっこうな確率で知り合いが乗っているので) ○ やたら外国人の視点になる。(例えば、レストランに入って、メニューが全部日本語だったりすると「ここに日本語が分からない外国人が来たら困るだろうなぁ」と思ってしまう。) ○ 何を見ても「ヤップの生徒たちに見せてあげたい」と思う。 ○ 不二家が、賞味期限が3日切れた牛乳(だったっけ?)を使っていたという話を聞いて、「そんなのヤップじゃ3ヶ月賞味期限が切れた商品が普通に売られてるのに・・・さすが日本は3日で済むんだなぁ」と思ってしまった。 ・・・とまぁこんな感じ。 特にはじめの「人の会話が全部分かる」ということは、本当にすごいことだと思った。これまで人の会話は「集中して聞かないと分からない」という毎日だったのに、電車の中、人混みの中、どの会話も一瞬で意味が分かってしまう。初めはいちいち「おぉ~」と珍しがっていたけれど、そのうちうるさくなってきた。隣のカップルのどうでもいい会話までが聞こえてしまうのは、ちょっと辛い。 4月から仕事が始まったら、また別の違和感が待っているのかもしれない。でもいい意味で、ヤップの価値観(ものさし)も忘れずに、その「違和感」を大切にしたいと思う。 明日、新居(古いけど)に引っ越す。新たなスタートだ。 #
by kenji-yap
| 2007-03-28 22:02
2007年 03月 18日
雨の多いポンペイにしては珍しく、一日じゅうよく晴れた。
PMAという教会のホールを借りて、4時からコンサート(左が会場の建物)。老若男女や国籍を超えて、なんと200人以上が集まった。 ソロ、同期隊員Kちゃんの歌、それに連弾と、一時間半もりだくさんの内容。ふだん純粋なクラシックを聴くチャンスの殆どないミクロネシアの人々にも楽しめるよう、プログラムには親しみやすい曲を多く取り入れた。 最初こそ緊張したものの、後になるほどどんどん弾くのが楽しくなってきて、今まで出たどの演奏会よりも楽しかった。よく考えたら、こんなに大人数の前でピアノを弾いたのは小学生の時に近所の「区民まつり」の余興で弾いて以来だ(笑)。ピアノもまるでアンティークのようなボロボロピアノだったけれど、それでも楽しかった。Kちゃんや手伝ってくれた多くの人々のおかげで、ほんとに良いコンサートになったと思う。聴きに来てくれた人たちも、演奏会後、口々に「素晴らしかった!」と言いながら握手をしに来てくれて、嬉しかった。 いまポンペイ時間で夜10時過ぎ。フライトは夜の1時半。あと3時間でミクロネシアを出国するんだ・・・。う~ん未だに信じられない。ヤップを出る最後の日は授業にカヌー、そしてミクロネシアを出る最後の日はコンサート。全然「最後の瞬間をゆっくり過ごす」なんて感じじゃないけれど、こっちのほうが僕に合っているのかもしれない。 昨日書いたように、帰国後このブログを更新するかどうかは分からないので、とりあえずご挨拶。 今まで読んでくださった方、本当にありがとうございました。貴重で幸せな2年間を、みなさんと共有できたのは大きな喜びでありまた幸せです。 また日本(もしかしたら世界のどこか?)でお会いしましょう! #
by kenji-yap
| 2007-03-18 20:18
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